PABECHANVIK’s diary

フランス在住、4つ脚と2本足のママン。愛犬、国際結婚、子育て、旅行など豪華なおパリじゃないおフランスから自由気ままに....

フランス犬生活の始まりPart5 イントロ最終章 〜 名付けは楽しく、悩ましく〜

時間は前後してしまいますが、ロメオくんの名前。

とりあえず「イタリアからの保護犬、ロメオです」の響きは、

あまりにもクリシェ、陳腐な感じだよね..... とロメオは変える事は一致していました。

一時里親さんからは「変えるなら同じような名前、もしくは最後はオの響きに

なる方が混乱しなくていいと思うわ」と言われてました。

 

ヌヌースさんはせっかくだから日本っぽい名前にしたい、という事で考えたのですが

ポチって顔じゃないし、ヤマトやムサシとかだと、漫画好きのフランス人が

何か勘違いしそうだし(フランスでの日本の漫画はものすごい人気です)

うーんと思っていたところ、ちょうど故・市川團十郎さんのネット記事が

目に入りました。

あ、「カブキ」ってよくない???

よく見たら、なんか隈取みたいな感じだし、この黒い部分。
じゃぁ、シチリア出身ということもあるし、ゴッドファーザーにちなんで

DON KABUKIにしよう!

 

ということで、ドン・カブキが誕生いたしました。
普段はカブキ、カブックと呼んでいますが、日本好きな人は喜んで食いついて来ます。

知らない人は、どういう意味なの??と聞いて来て、会話が広がります。

 

私ははっきり言うと、フランスに来たくて来たわけではありません。

海外生活が長いのですが、多くの国籍の友達とみんなで一緒に会って交流しても

フランス人は英語が分かるのにずっとフランス語で話し続けたり、

フランス語が分からない人がいても遠慮なしにずっとフランス語で話したり、

という状況が幾度となくあり、私にとっては

「個人個人、とても仲良い友達だけれど、グループになると好きじゃない」

というのがフランス人に対する印象でした。

(しかも私はフランス人の彼もいて、その前からフランス人の友達も多くいました)

 

フランスにしばらく住むとなった時「グループになると好きじゃない」

どころじゃないし..... とかなり悲観に暮れ、なんだったら本気でヌヌースさんと

別れようかとも思ったくらい、そのくらい嫌でした。

 

その上、冬からここの生活を始めてしまったので(Part 1をご覧ください)

今までの印象は更なる確証に変わり、私の会った人だけじゃなく

国民性でこんなイヤな人たちなのね〜、とブツクサ。

相当な時間を「いつこの国を出られるのか.....」と勿体無い過ごし方をしました。

 

でも、カブキが来てからは一変。

絶対にお散歩に出なきゃいけない。お散歩に出ると、最低 1回、ほぼ数回

必ず誰かが話しかけて来たり、「素敵な犬ね」とか「なんの犬種?」と

始まり、あなたはどこから来たの?どうして来たの?など、私にまで話が

及びます。

拙いフランス語でも、英語が話せる人は英語で、日本語を勉強してる人は

喜んで日本語を話しかけて来てくれ、「犬好き」という共通点で一気に

親しくなるのです。

 

実際 道で話したり、散歩で何度も会って友達になっていった人も何人もいます。

元々 話し好きで来る者拒まず的な性格もありますが、ヌヌースさんより

全然多くのお友達を私は作ることができました。

この国、悪くないな、フランス人も楽しい人もいっぱいいるな、と思えるように

なっていったのは、カブキのおかげです。

 

保護犬、とは言いますが、保護されたのは私の後ろ向きで閉じた心だった、

と今でも思っています。

それは実家で引き取ったアンジーも同じです。

人間を警戒して心を開くまで時間がかかりましたが、最後の最後まで

色んなことを教えてくれました。

 

もちろん子犬から飼う可愛さというのは、どの動物でも否定できない喜びは

あると思います。

でも保護犬を家族に迎え入れる、それは自分にとってもとても大きな変化や

喜びをもたらしてくれる、一方通行の人間の善意ではない、ということ、

とっても素晴らしい犬たちが、たくさんたくさんいる中 人間の勝手で

何百万匹という犬が殺処分されていく現実。

 

一人でも多くの人が、買うのではなく飼うこと。

それはまず保護犬から選んで、一緒に成長して変わっていける楽しみを

選んぶのが自然で当たり前の選択になっていくこと。

 

いつかそんな風になるといいな、と私は思っています。

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野良犬だった時はどうやって寝て食べてたのかな、というくらい寝る場所食べる物にうるさい子に育っています。